hinatazoukeisha’s blog

日表造形社:2015年4月創立純文学文芸結社。主催:小柳日向。活動:主に純文学小説の創作と販売。傍で、詩誌のアンソロジー企画と装丁画の外注や紙媒体のデザインも請け負っている。

第4回福岡ポエイチ参加宣言及び作品紹介 その①

6/6.6/7に開催される第四回福岡ポエイチに日表造形社も参加する運びとなった。参加するといっても、委託販売としての参加なのだが、これはブースを取り忘れた小柳日向に一切の責任がある。
しかし、委託を引き受けてくださった大坂文庫さまには感謝の限りである。前回の文学フリマ東京でお世話になった以来だが、今回の弊社の新刊にも参加してくださっている。
日表造形社は当日、大坂文庫(a-8)にて既刊「透明物語」と新刊日表造形社詩誌シリーズ第一弾「二日酔いのモナムール」を販売する。
まずは今回の目玉である新刊から紹介する。

 

新刊/日表造形社詩誌シリーズ第一弾
「二日酔いのモナムール」
執筆陣(敬称略)
上住断靭
泉由良
森井聖大
小柳日向
牟礼鯨

 

 

上住断靱
「二日酔いのモナムール」
タイトルコールを担当していただき、今回の詩誌の先鋒として鋭い言葉を読者に突きつける。
文体としては本人はそんなつもりはないというのだが、ハードボイルドであり叩きつけるような強さを感じる詩を寄稿していただいた。作家の懊悩と信念を感じる作品となっている。
詩及び俳句、短歌と幅広い表現に刮目せよ。

 

泉由良
「真魚を抱きしめていたい」
泉由良には勝手ながらシンパシーを感じる。溢れ落ちる詩情。硬質な水の中に閉じ込められるような息苦しさを味わえる作品である。
平素小柳は「女流作家は軟弱だから好かん」と云うのだが、泉由良にその軟弱さは一切感じない。
突きつける言葉の余韻に陶酔せよ。

 

森井聖大
「詩を書くおれの三日間 という詩」
詩誌を出すから書かないか?と誘ったところ、落語を書いてきた問題児(推定40歳)。
森井聖大の持ち味であるユーモアが存分に味わえる作品となっている。
思考形式で進む文体。詩とはそもそもなんだ?と問いかけるロックな作品となっている。
読み終わった頃には死んでいるかもしれない。

 

小柳日向
「愛ほしい心など」
モナムールとは「私の愛おしい人」というフランス語であるが、小柳は愛おしいという言葉に着目した。愛おしいと感じる瞬間を切り取り、詩や俳句という表現に還元する。文体としては近代詩調であり、胸を締め付けるような淋しい痛みを訴える。
愛しさと切なさと心強さとで、ハートを射抜きたい。

 

牟礼鯨
「両畿赫歌」「三嶋往還」「狗みたくハンバーグ」
唯一、電話をかけてお誘いした。返事をするのに10秒待ってくれと云われ、じっと10秒待った。届いた作品を読んだ時、あの10秒を振り返る。
俳句連作「両畿赫歌」自由律連作「三嶋往還」詩作品「狗みたくハンバーグ」
作家がゆっくりと歩む跫が聴こえる。鋭いまなざしや研ぎ澄まされた五感に読むものはハッとさせられるだろう。
お願いだから、牟礼鯨を祝福してほしい。

 

 

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既刊
「透明物語」小柳日向
純粋なまま現代を生き抜くことは容易いことではない。確実に大人として生きていかなければならない。
濁されていく精神を引き摺り、それでも純粋に生きるため透過する少女と、その少女を追いかける男の優しい物語、透明物語。
その他、三編の透明系短編、一編の詩を収録。嘘と本当、触れられるものと触れられないもの、過去と未来、理想と現実。私たちは何かを天秤に掛けながら選択を迫られ生きている。
これは純粋でありたい人のための愛と切なさの物語集である。 

在庫はわずかである。早めにお買い求めいただきたい。

 

 

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間借りさせていただく先である、大坂文庫さまの作品紹介もさせていただきたいが、それは次回のブログで書かせていただく。

福岡ポエイチ第四回
2015年6月6日(土)-7日(日)12:00〜17:00
リノベーションミュージアム冷泉荘
足を運ばない道理がない。
来られた際はぜひ、大坂文庫(a-8)までお立ち寄りください。
1日目は弊社の専属売り子が在席。二日目は小柳日向が在席しております。